常総学院高校野球部―木内マジックの深層 (B・B MOOK 1288 高校野球名門校シリーズ 14) [雑誌]
常総学院高校野球部―木内マジックの深層 (B・B MOOK 1288 高校野球名門校シリーズ 14)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
- 発売日: 2016/03/14
- メディア: 雑誌
ベースボール・マガジン社から出版されている「高校野球名門校シリーズ」の一冊。
茨城県でいえば,最近は明秀日立,霞ヶ浦,土浦日大など続々と野球に力を入れる高校が増えていますが,常総学院がその先駆けといえるでしょう。
取手二高で全国制覇を成し遂げた木内幸男監督を迎え,その後の活躍ぶりは茨城県内では誰もが知っています。
その木内監督流の選手育成や,部長,コーチ,現佐々木力監督へのインタビュー。
常総学院卒業生へのインタビューも充実。
元プロ野球選手の島田直也さん,仁志敏久さんなどのインタビューも。
木内マジックとはいうけれど,実際のところは選手をずっと見ていて,プレーのスタイル,性格,調子の良し悪しなどを熟知して,できることをやっていると感じました。まわりにとってはマジックに見えるけれど木内監督にとっては,当然成功すると思ってやっている戦略なのだということです。
一にも二にも選手たちを見ること,ただそのレベルがものすごく深いのだと思います。
現在の佐々木力監督も,木内野球を踏まえた上で,現在のチームに必要だと思うことは貪欲に取り入れていく。敵チームの良さも取り入れる強さがあると感じました。
このムック本は,2016年(平成28年)に出版されていますが,その後も茨城県内の高校は常総学院をはじめとして,実力をつけてきているのではないでしょうか。
2018年の夏,茨城県大会決勝は佐々木力監督率いる常総学院と,小菅勲監督率いる土浦日大の対決となりました。監督はともに取手二高で甲子園に出場し,全国制覇を成し遂げたチームメイト。木内イズムを引き継ぐ人々がまた監督になって次の世代を育てているんだと思うと胸が熱くなります。
ただ……ただ……,持丸修一監督(2003年9月~2007年8月)について,ほぼほぼ触れられていないんですよね。黒歴史にされている感も。竜ヶ崎一高,藤代高,後には専大松戸で甲子園出場を果たした素晴らしい監督だと思いますが。