早川書房,新訳版「ピーターラビットのおはなし」を読んで [絵本]
雑な読書感想文のようなタイトルですみません。
昭和生まれの古い私にとっては,ビアトリクス・ポター「ピーターラビットのおはなし」といえば,石井桃子さん訳の福音館書店のものなんですよ。
それが,2022年3月に,新訳版として川上未映子さん訳で早川書房から出ているんです。
私,詳しいことはわかりませんが,読み比べた感想を。
やっぱり石井桃子さん訳のほうが好きだな~。
好きか嫌いかだけで言ってしまうのはなんなんですが,子どもの頃から親しんできた文章で,品の良さを感じるんですよね。
読みだしたら,本の中は別世界という感じで。
これは個人的な好き嫌いの話なのであれなんですけど申し訳ない。
ただ,翻訳の文に時代を感じるというのはあって,少し古めかしさも感じるので,今の子どもたちには川上未映子さん訳の文のほうが,しっくりくるのかもしれないなあとも感じているのです。
ビアトリクス・ポターさんの綴った同じ情景の英語から,日本語に訳すときに,こんなにも訳者で文章が変わるんだなっていうのは,自分にとって発見です。
あと,早川書房刊の新訳版の方には「肉のパイにされてしまったピーターのお父さん」など,英語版(私が持っているのは2002年版ですが)には載っている絵と,PUBLISHIER'S NOTE(2002年英語版)がそのまま翻訳されて載っています。
それを見ながら,そうか早川書房の方は,2002年版の本家の英語版の新板に忠実に本を作っているのだと気づきました。