出雲大社 ムスビを授かる、神話のふるさとへ [本]
出雲大社について、美しい写真を交え、詳しく紹介してくれている。
第一章 大社宮域を歩く
第二章 出雲大社のお祭り
第三章 出雲を深く知る
第四章 出雲の神々をめぐる
出雲大社の大国主大神をはじめ、出雲大社中にもの外にもたくさんの社があって、多くの神々を祀っているのだなと思った。
あまりにも多くてさすが、日本の神話のふるさとである。
写真から、神域の清浄で深閑とした雰囲気が伺えた。
ぜひ行ってみたいなあと思わされた。
2.43 清陰高校男子バレー部 next 4 years 〈Ⅰ〉 [本]
2.43 清陰高校男子バレー部 next 4years〈I〉
- 作者: 壁井 ユカコ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2023/09/05
- メディア: 単行本
『2.43 清陰高校男子バレー部』シリーズの大学生編。
最後の春高を終えた黒羽祐仁と灰島公誓は、揃ってスポーツ推薦で関東一部リーグの欅舎大学のバレー部に入る。
そこには福蜂工業出身、“悪魔のバズーカ”の異名を持つ三村統がいる……。
◇
2.43シリーズの登場人物、ユニチカの二人が主人公だが、他にも清陰高校卒業生の小田、大隈、棺野、福蜂工業卒業生の三村、越智など、前作までの登場人物が大学のリーグでまた相まみえる。それぞれバレーを続けているんだと嬉しくなります。
新たにチームメイトになった者、大学で、敵味方に分かれて戦う者、それぞれの関係性が、改めて描かれていて面白かった。
試合の描写が、臨場感があってすごくよかったです。
ピアノマン BLUE GIANT 雪祈の物語 [本]
小学館・ビッグコミックで連載されている『BLUE GIANT』のスピンオフ小説。
映画化された『BLUE GIANT』のJASSのメンバーでもある沢辺雪祈視点で物語が進んでいく。
幼少時からピアノ教師の母からの影響を受け、ピアノを習っていた雪祈。
子どものころの鮮やかな音楽の世界から、歳を重ねるごとに色鮮やかさは消えていった。
テクニックは超一流の雪祈は、特にメンバーを決めずにジャズピアノを引き続けてきたが、サックス宮本大、ドラムス玉田俊二と組んでから、変わり始めていく。
◇
雪祈が主人公だと、こんな感じになるのかと新鮮に感じた。
雪祈の経験とか体験とか、小さい頃から音楽に関わってきたものの視点だと、大たちとこんなに違うんだ、って。
BLUE GIANTは、漫画版を読み、映画も見てストーリーとしてはわかっていても、やはり辛い場面がある。
その場面をえがくために、とても特徴的な表現をなさっている。読み進めながら、ライブシーンの表現に、こんなやり方もあるのだなあと驚いた。
ビリギャルが、またビリになった日 勉強が大嫌いだった私が、34歳で米国名門大学院に行くまで [本]
ビリギャルが、またビリになった日 勉強が大嫌いだった私が、34歳で米国名門大学院に行くまで
- 作者: 小林 さやか
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2022/11/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
映画化もされたビリギャルの小林さやかさんの、その後の話。
坪田信貴先生もすごいけど、やっぱり小林さやかさんもすごい。ポジティブさ。前向きさ。
小林さやかさんは、いろいろな職種を経験されたあと、再び米国の名門大学院に行くことになる。大人になってからの勉強も大変だけど、大学院には優秀な人が集まってきている。そのため、英語が聞き取れない、自分の意見を言えない。それでも、ついていくために勉強する。学んでわかると楽しくなる。
そこまでして学びたいという意志がすごい。
多くの人はそこまでできないんだろうな。
ただ、生きるうえでの前向きさ、ポジティブさは少しでも参考にしたい。
未来の乗り物図鑑 [本]
八月の御所グラウンド [本]
競馬番長のぶっちゃけ話 [本]
元JRA騎手の藤田伸二さんのエッセイ。
2009年に出版されたエッセイです。
藤田さんがジョッキーとしてJRAに物申す立場で書かれていますが、もしかしたら現在は改正された部分があるかもしれません。
あまり知られていない騎手の日常のあれやこれやを、とても面白い文章で綴られている。
普通の人は入れない調整ルーム、競馬当日の騎手ルームや検量室でのこと。
またトレセンでの調教のことなど。
ファンには入れないところをたくさん紹介していただき、そうだったのか〜と知ったことがたくさんありました。
楽しそうに、ワチャワチャやっているようにみえるけど、騎手の皆さんは勝負師で、文字通り自分の命を張ってレースをしているのだな、というのも感じました。
墨のゆらめき [本]
主人公の続 力(つづき ちから)は、西新宿にある小規模なホテル、三日月ホテルのホテルマン。
古く、こぢんまりとしてはいるが、客室にはゆとりがあり、眺めもいい、水まわりのリフォームもなされていて、人気のホテルである。
宴会や結婚式などで筆書きの招待状や案内状を書く人を筆耕士といい、三日月ホテルでは外部の書道教室の先生や書道の段を持っている人を登録している。
その筆耕士のうちの一人、遠田 薫(とおだ かおる)氏は先代の康春氏から代替わりし、一度訪ねる必要があった。
下高井戸から狭い暗渠の道を少し歩いたところに、その遠田書道教室はあった。
この遠田薫氏、書道教室だけでなく代筆業までやっている。力はその代筆業の手伝いなどで、薫に巻き込まれることになる……。
◇
書や手紙を通じ、ビジネスだけでなく人としての温かいつながりが感じられる。
男子2人の友情ものは三浦さんは多く書かれているけれども、今作も心のつながりを感じる。
書に対する真摯さも、書から滲み出る人柄もあるのだなあと読んでいてワクワクした。
読んだのは紙の本だったが、AmazonオーディオブックAudibleのために書き下ろされているので、耳で聞いてみるとまた違う感じ方になるのか興味がある。
転職の魔王様2.0 [本]
ドラマ化もされた「転職の魔王様」の続編。短編連作で、転職エージェントを題材に、働くとは、生きるとはを考えされられる作品。
前作で未谷千晴は、新卒で就職したブラックな広告代理店を退職した。その後、叔母が社長を務める転職エージェントの『シェパード・キャリア』社でキャリアアドバイザー見習いから、正式にキャリアアドバイザーとして働くようになった。
転職の魔王様2.0でも、来栖嵐の歯に衣を着せない毒舌ぶりは健在。
毒舌ながらも、転職希望者に現実を突きつけ、働くことについて否応なく考えさせてから、適した職に再就職させる手腕は確か。
さらに、シェパード・キャリアに転職の天使様こと天間聖司がやってきた。来栖とは反対に、手取り足取り丁寧に世話を焼き、紹介先の企業で一日職場体験までしてくる過保護ぶり。
個性豊かな仲間に囲まれて、千晴はキャリアアドバイザーの仕事に向き合っていく。
◇
自分の仕事観について考えさせられた。
働くことも大変だと感じるし、仕事との距離感を考えた。
この小説の第四話「優等生は、社会に出たら気をつけないといけないんですよ」が自分にも刺さってしまった。
真面目に努力すれば、できると評価される。けれどそれが当たり前になって次々と仕事の負担が増えてくる。できて当然の空気になって誰からも感謝されなくなる。ストレスだけが溜まっていく。
なんか仕事してるとき辛かったなあって思い返してしまった。
仕事について、考えさせてくれる作品でした。
ドラマも楽しんで見ています。
2.0に出てきた転職王子の話もあるとは。
乗り鉄エキスパート [本]
駅すぱあとの熟練の社員さん4人、乗換BIG4が、鉄道の乗り方やダイヤの読み方、旅の計画の組み方について紹介した本。
乗り鉄の流儀で始まり、旅の目的、何を楽しみたいかを明確に。
旅の計画の立て方、きっぷのルールや買い方、おすすめの路線、列車など。
必ずしも鉄道だけを使うというのではなく、旅を効率よくするために飛行機や高速バスなどの活用も勧めている。
最後の章は乗換BIG4の、今まで行ったところで印象に残った旅。
必ずしもスムーズに進んだ旅ではなくて、悪天候で列車が運休になったり、ダイヤ遅れで乗り継げるはずの列車に乗れなかったものが紹介されている。
旅の途中で何かあったときに、それをリカバリーするって大変だし、それをうまく乗り越えたときってものすごく印象に残るのかなって思いました。