蜜蜂と遠雷 [本]
芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台に,そのコンテスト出場者(コンテスタント)たちを描いた小説。
芳ヶ江は,楽器メーカーが多く,音楽の街として知られている。そこで行われる若手ピアニストを対象としたコンクールにもかなり力が入れられていて,このコンクールに入賞したのをきっかけに,世界的なピアイストになるものも多い。
その芳ヶ江国際コンクールのコンテスタント,風間塵,栄伝亜夜,マサル・カルロス・レヴィ・アナトール,高島明石ら。それぞれの事情,環境から,ピアノに打ち込み,表現していく姿を書かれている。
いや,めっちゃ面白かったです。それしか書けねえ。
ピアノコンクールに出る人々はそれぞれこんな苦悩を抱えているのか(抱えてなさそうな人もいたが)とか,音楽でこんなに表現できるのかとかいろいろ感じました。
コンテスタントが弾く曲で知らないものも多かったのですが,それでも,曲が聞こえてくるような気がしました。恩田さんの表現力ハンパねえ。
今度「蜜蜂と遠雷」に出てきたピアノ曲,ちゃんと聞いてみます。バルトークの「ピアノ協奏曲第三番」とか。
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