陸上王者青学 光と影 [本]
雑誌『Number』などで執筆しているスポーツライターの筆者が,青山学院大学陸上競技部駅伝チームに密着して書かれたドキュメンタリー。2016年4月~2017年10月の間のルポである。
青山学院といえば,正月の箱根駅伝で,2015年~2018年を4連覇した,現在の駅伝では強豪チームである。
だが,いつも順風満帆に練習を続けてこられたのかといえばそうではなく,故障者があったり,調子の上がらない選手があったりと困難を抱え続けてきていたのである。
原監督がテレビで見せる明るいイメージがあるが,たしかに明るいのだろうが,それでも選手個人個人が意識を持ち,自己管理をしてきているのである。選手たちの主体性,意識が高いのだと感じた。テレビでも紹介された「青トレ」も体幹トレーニングと言われているが,体幹を鍛えることが走りにも表れてくるのである。
また大きなレースには,やはり4年生の存在が大切だとあった。神野大地,一色恭志という絶対的なエースがいた学年,全体のチームワークが揃って力を出した学年と,その年のカラーが合って面白い。
今後のレースを見るときも,表には出てこないが選手たちの努力やチームを支える人々のことを想像していこうと思った。
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