海の見える理髪店 [本]
第155回直木賞受賞作。六つの短編が収められています。
表題作は、主人公が、田舎の海沿いにある理髪店に行く。理髪店の鏡は一枚の絵のよう。海が広がっている。
年老いた店主は、小気味良く散髪しながら、これまでの人生を語っていく。
主人公と老店主の会話だけなのに、情景が思い描けました。店主のそれまでの背負ってきたものが、悲しくもあり、温かくもあり。
それぞれの短編で、父と息子、母と娘など家族の思いや関係が描かれています。単純に温かい訳ではない、家族ならではの遠ざけるような、でもどこかで繋がっていたいような。心に染みます。
2017-04-14 09:43
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