暗い夜、星を数えて [本]
福島県の常磐線新地駅で、著者の彩瀬さんは旅行の途中、常磐線列車に乗っていて東日本大震災に遭いました。そのときからの体験をドキュメンタリーとして書かれています。
旅行の途中で、常磐線に乗っていたとき、綾瀬さんはあの大震災に遭いました。今まで体験したことのない揺れ、電車を降りて避難したときのこと、避難所で、災害のようすもよくわからず、不安な夜を過ごしたことなどが実に生々しく書かれています。
未曾有の災害の渦中で誰もが大変ななか、助け合ったこと、福島で出会った人々が親切だったことがとても印象的でした。
また、いわき市の友人のところに行き、ボランティアに参加したこと、震災直後にお世話になった人に会いに行ったときのことも書かれてありました。
被災地と、関東の意識の差を感じました。 放射能への不安は、関東の人々とはけた違いに大きいのだと思いました。ふるさとに住み続けたい気持ち、しかし放射能による健康被害を恐れる気持ち、どちらもあったのだと思いました。
この本の初出は第一章が2011年5月、2011年9月第三章は書き下ろしです。2012年2月に発刊された本ですが。2016年、震災から5年たちましたが、まだ復興が進んでいないところもあります。東日本大震災を過去のものにしてはならない、忘れてはならないと思いました。
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