皇室,小説,ふらふら鉄道のこと。 [本]
政治学者であり,なおかつ鉄学者である原武史さんと,小説家の三浦しをんさんの対談。
哲学じゃないですよ。鉄学です。鉄道オタクです。
三浦しをんさんも,オタク気質のある方です。
5回の対談ですが,2016年6月から2018年8月までの間に,イギリスのEU離脱が決まったり,天皇が「生前退位」の意向を示されたりと,大変歴史的な出来事がありました。
特に「生前退位」に関しては,原さんの専門分野でもあり,微に入り細に入り話されているのがとても印象的でした。一般庶民にはわからないことを,歴史的なことや,皇室のしきたりなど,様々な角度から話されていたのが印象的です。
原さんの膨大な知識量と,その話を聞き適切な相槌を打ったり,ときには鋭く切り込む三浦さんの対談。お二方の丁丁発止のやり取りに,そうだったのか~と感心するばかりです。
内容が濃すぎて,オイラの頭の中に入っていかないのは,オイラの頭が悪いだけ。
濃さを伝えきれてないのも,オイラの語彙力が貧しいだけです。マジごめん。
小田急沿線の不思議と謎 (じっぴコンパクト新書) [本]
「~沿線の不思議と謎」シリーズ化されている本の,小田急線版。
小田急沿線の様々な雑学や豆知識,歴史的な背景などについて。
車両とか線路などの施設の記述もあって良かったです。
小田急は,東北沢~世田谷代田の地下化,新宿~登戸の複々線化など,様々な都市開発事業にも参加しています。
沿線人口の増加とラッシュアワーの緩和,開かずの踏切の解消への対策として行ってきた事業が最初の章にあり,非常に興味深く読みました。
また,祖師ヶ谷大蔵のウルトラマン商店街とか,街ブラ的な内容もあります。ウルトラマン商店街,また行きたいなあ。
多摩線延伸計画や,小田急創生期の様々な紆余曲折もみて,でも先見の明があったなと感じます。
少し残念なのが,ちょいちょい見られた誤植です。本来「,」を打つべきところが「。」だったり,本文ではないですが,表の「百合ヶ丘」が「百合丘」になっていたり,校正の素人でもおやって思うところがありました。
奥付を見たら,第3刷になっていたので,初版第1刷がでたあとの訂正もなかったのか?と。
実業之日本社は個人的に結構好きな出版社でもあるので,頑張っていただきたいです。