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20歳のソウル [本]


20歳のソウル: 奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド

20歳のソウル: 奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド

  • 作者: 中井 由梨子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2018/08/08
  • メディア: 単行本

 この本に書かれている浅野大義さんは,19歳の夏,胚細胞腫瘍が肺に転移していることが発覚し,闘病生活を送る。
 1年半の闘病生活の末,20歳の1月12日に永眠。
 吹奏楽に全てを懸けた高校時代の3年間と,闘病記,告別式までの7日間を書いたドキュメンタリー。

 浅野大義さんはピアノを習い始めたのをきっかけに小学校,中学校と吹奏楽部に所属する。もちろん船橋市立船橋高校,市船に進学後も吹奏楽部に入り,トロンボーンを担当する。
 市船は吹奏楽の座奏,マーチングだけではなく北海道で行われるYOSAKOIソーラン祭りや合唱も活動内容として取り入れられている。また,吸劇と呼ばれる吹奏楽と演劇の合わさった,市船独自の演奏,合唱,ダンスなどが織り込まれた表現も行っている。そして,夏の高校野球の応援。彼が作曲した「市船soul」。

 大義さんは非常に充実した吹奏楽部での生活を送る。顧問の高橋先生,部長のユナなど大所帯の吹奏楽部の仲間。高校生ならではのさまざまな出来事があるが,それを通じて,友情は深まっていく。
 だが,大義さんの卒業後,体調の悪さから,母の勤める総合病院で受診をし,さらに大学病院で検査したところ胚細胞腫瘍,つまり癌であったことがわかった。闘病が始まる……。

 構成が,告別式前の母親,桂子さんの目線と,大義さん目線で人生を追ったところと交互に書かれている。一気に読み進めたが,再読すると,改めて大義さんの人生で気づくこともある。
 大義さんは,いつも人のために生きていた,家族のため,市船の仲間のため,関わった多くの人々のため,そして愛する恋人のため。だからこそ,大義さんは誰からも愛された人生であり,告別式当日,164人ものメンバーが集まって彼を送り出すために演奏したのだ。彼を思う人々がいる限り,その心の中で大義さんは生きているといってもいいだろう。


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